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「混」という字に贈らせて頂いたスイーツ

お話を聞きながら、その人に合った字を想像し、習字で書いてギフトする、という活動をされている中根さんにお願いして、私も「字」を贈っていただきました。


ドネーション制度でやられてるということも共感し、字を贈って頂けたら、私もお礼にその字でイメージしたスイーツを贈ります、というギフト循環を約束していました。


頂いた文字は「混」でした。今の私にぴったりです。


混という字から、連想したスイーツは、「ミックス」。

じゃあ、ミックスフルーツタルトにしよう、私はそんな決め方です笑。

こんなギフト体験をさせていただくのも楽しかったです。



中根さんの混に込められたメッセージはこちらです。

(ブログの掲載を許可いただいてます)

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先週はお忙しいところお時間いただきありがとうございました!いただいたお話をもとに、浮かんだ一字をお送りします。


「混」です。


馴染みのある字かと思いますが、今回この字に至った背景も伝えさせていただきます(少々長くなりますので、お時間のある時にでもお読みください)。


今回のセッションでは、直近のケーキの活動から、会社員としてお仕事される中で感じてこられたことなどをお伺いしました。ちょうどケーキを届けてきた、とおっしゃる西山さんの、あたたかな空気感と、時折冷静で客観的な眼差しで物事を捉えている姿が印象的だったように思います。


あたたかさと冷静さ。そんな異なる印象はどこから来ているのだろう。そんな風に思いながら、セッションを振り返ってみると、興味深い言葉やエピソードがあったように思います。


会社員として、厳しく指導された新入社員時代。一人の人が、プライベートでは人情味ある姿を見せながらも、組織では人が変わってしまったように厳しくなることがあること。


極端な世界を目の当たりにする中で、現実とはなんだろうと思ったこと。

漫画の世界のようだと、どこかフィクションのように現実を捉えることもあったこと。


それらは、決して本意な思考ではなかったのではないかと思うのですが、間違いなく今の西山さんのどこか冷静な眼差しに繋がっているように感じます。またそういうものの見方があったからこそ、15、6年目にして浮かび上がった出来事に対し、違和感を感じ取ることができたのではないかと思います。


自分が新入社員だったころとはもう違うと思っていた現実は、本当の現実ではなかったかもしれない。

自分が嫌だと思っていた側に、もしかしたらなっていたかもしれない。

それは本当に大人になってやりたいことだったのか。

自分は今、人が喜ぶことをやれているのだろうか。


目の前の違和感に立ち止まり、自分の見えているもの、立ち位置を見直すことは、そこにいた時間が長いほど大変なことのように思います。そんな中でちゃんと立ち止まり、新たに動き出していった西山さんの中に、冷静さだけではない、本来持っていた情動のようなものを感じます。


その熱が、ケーキの活動に繋がっていったことは、とてもユニークなことのように思います。

ケーキ職人になりたいというわけではなく、人に喜んでほしい。そう考えた時に、自分も相手も楽しめる、ケーキだと思い至ったこと。ケーキという自己表現を受け取ってもらい、一緒にその輪に入り、美味しいねと返ってくる反応の中に居れること。それは「本当の自分と繋がる手段」でありながら、ケーキが場にあることで、人々の人間性を呼び起こすような、とても意欲的な活動のように感じます。


そんなユニークな活動に取り組む一方で、会社員としての顔も引き続き持とうとする西山さんの思いには、すごいなぁと唸らせられました。


「心に素直になれば、楽しい事だけやれたら幸せかなともおもうけれど、あれ?まだ会社でできることがあるかもしれない。その景色を見えている人はあまりいないかもしれない。理想と現実をみながら、今できることは何だろうと、ある意味楽しんでいる」


どちらかの世界ではなく、どちらも見えているからこそ、その交差点に立って、出来ることがある。ケーキを置くことで、場や空気が変わるかもしれない、そんな予感。これまでを積み上げてきた西山さんだからこそ、言える言葉だなぁと思いました。


さて、こんな西山さんをどんな字で表そうかと思ったときに、まず浮かんできたのが、手のイメージと空気感でした。手で、空気をそこにもたらしてくれるようなそんな感覚で、そこから「まぜる」という言葉が浮かんできました。


「混」はまぜる、まじる、などの意味を持つ漢字です。諸説ありますが、もともとのコアイメージとして、「丸い一団をなす」というものがあるそうです。水(みず)+日(丸い・円形)+比(並ぶ人)から成り立つこの字は、「多くの人が並び集まって丸い一団を成す情景」を示しているそうです。


ケーキを作る際に大切な「混ぜる」という工程。そしてそのケーキを場に届けることによって生まれる、新たな場の情景と重なるものを感じこの字を選ばせていただきました。


空気を入れるような、ホイップが立つようなイメージを意識して書いてみました。


ちなみに、「混ぜる」の同訓異字に「交ぜる」があります。まぜた後に元の素材が判別できるかどうか(混はできない、交はできる)で使い分けられるそうです。混ぜることで交わる(交流する)西山さんの在り方に、「交」もいいなと思ったのですが、やはり「混ぜる」という最初の主体的な動き、混ぜた後どうなるかわからないけどやってみたい!そんなお茶目でチャレンジングな一面も西山さんから感じられて、今回は「混」を選んでいます。


あくまで1時間という時間の中で私から見えた一字ではありますが、西山さんにとっても何かを思うきっかけになりましたら幸いです。


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1時間お話ししながら、なぜこの活動を始めたのかとか、どう感じているのか、と問いかけていただき、改めて気づいたのは、私は新入社員のときに、悲しい想いをしたのだと思いました。


会社に対してワクワクし、さあこれから頑張るぞ、という矢先に見えた現実と悲しい毎日。もちろんいろんな人に助けられたり、楽しい思い出もあったと思います。

でも、まだこの現在も、程度問題は変わったとはいえ、実は変わってないんじゃないか、って思うことがあるんです。


もうずいぶん前にはなったけど、あの時の景色を変えたくて、今、こんな変なことをやっているんだろうなと思っています。スイーツを持っていって、みんなが美味しく食べて、楽しそうにお話をしている景色が、あの時を塗り替えられた気がしています。


だからと言って、昔vs今、みたいな争いの構図にはしたくない。誰もが一生懸命やった結果が、昔や今なのだから、今、大事にしたいこと、それを自分なりに楽しく続けていきたいと思います。


混という字に、自分自身、勇気をいただきました。これからもいっぱい、混ぜ混ぜしていきたいと思います笑


ブログをお読みいただき、ありがとうございました。

改めて、中根さんに感謝です。頂いた字はこちらです。








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